チラシ

チラシを作る上で重要な要素は以下の3つです。
1.目立つデザイン  2.簡潔な内容   3.心を込めた宣伝



1.目立つデザインで人の目を引く
重要なのは『目立つ』=『見てもらうチラシ』を作る事です。
星の数ほどのチラシ群の中で自分のチラシを手にとってもらうためにも目立つデザインのチラシを作る事が重要です。行儀よくこざっぱりと、まとまったおしゃれなデザインも良いですが、『手にとって見てもらう』という広告としての役割を果たす意味では、お客様の目に留まる目立つチラシの方が広告としては正解だと思います。

2.簡潔に説明する
なんでもかんでも宣伝するのではなく内容を整理し、本当に宣伝したい内容だけに絞り、できるだけ文字数を減らすようにしてください。文章はなるべく分かりやすくまとめ、専門用語などは控えましょう。文字数が多いとその時点で人は読む気が薄れますし、専門用語を乱発すると玄人のみに対しての宣伝になってしまい初心者や新規参加者が離れてしまう恐れがあります。

3.心を込める
なるべく自分の言葉で宣伝してください。真剣に考えてひねり出した言葉は必ず人に伝わります。

・チラシは目立ったもの勝ち
文章の位置や色使いなどは素人でもインパクトのあるデザインで見せ、簡潔な文章で飽きさせずに読ませ、心のこもった内容で相手に伝える、これこそ人に手にとって読んでもらえるチラシです。これからチラシを個人で作ろうという方は是非こちらを頭に入れて制作にとりかかってください。

とはいえ文章を考えるのは簡単なようで難しい作業です。以下の項目でそれぞれの文章例を順をおって説明します。例文も用意しておりますので参考にしてください。

チラシに掲載する5つの項目

チラシに入れる項目は大きく分けて以下の5つです

・タイトル文
・キャッチコピー
・セールスポイント
・会社情報
・素材(写真、画像、イラスト)

タイトル文

タイトル文とは名刺の『見出し』『表題』となる文章です。
「お仕事は何ですか?」「何をしてる人ですか?」「何を売っているの?」と聞かれたときに何と答えるかをお考え下さい、重要なポイントは以下の5つ。

・相手に素早く伝える
・専門用語や凝った言い回しはなるべく避ける
・簡潔で分かりやすい文章にする
・できるだけ一文にまとめる
・一番目立つ場所に大きく配置する

チラシを見た相手が真っ先に目に留まるように、最も目立つ場所にできるだけ大きく配置し、簡潔で分かりやすい文章にしてください。文章が短ければ短いほど伝わりやすく宣伝効果も大きくなります。

※こちらに業種ごとの例文を用意しております。参考にして下さい。

チラシに掲載する項目の見本画像(タイトル)
掲載例

キャッチコピー

キャッチコピーとは、お店や商品の『売り』『これだけは伝えたい』をお客様に伝える事です。商品やサービス内容など貴方の商材の印象を決める重要なポイントです。

キャッチコピーは一番宣伝したいものひとつにする
え?ひとつだけ?それじゃ足らない。伝えたい事、宣伝したい事はたくさんある。と、思われるでしょうが大丈夫です。この後の設定の「セールスポイント」でどんどん宣伝してください。たくさん宣伝すると情報が散ってしまって内容の重要度が下がってしまい、同時に宣伝効果も薄れてしまします。キャッチコピーとはいわばサブタイトルです。タイトルを見たお客様が次に目にする場所だと思ってください。

お客様が反応する宣伝文
キャッチコピーにはお客様が反応する宣伝文を用意する必要があります。それはつまりお客さんにとってかゆいところに手が届く宣伝文です。難しそうですが簡単です。あなたがお客様の立場になって考えればたくさん出てきます。

チラシに掲載する項目の見本画像(キャッチコピー)
掲載例

キャッチコピーは『お客様が求めるもの』の中から作ってください。

※こちらに業種ごとの例文を用意しております。参考にして下さい。

長文にならないようにまとまった文章にしましょう。
1番最初に目が行くのがタイトルで、その流れで次にキャッチコピーに目が行くのが望ましいので配置はタイトルにできるだけ近い場所が望ましいです。

セールスポイント

前項のキャッチコピーで伝えられなかったものをこちらで宣伝してください。『他社とは違う点』『他店には負けない実力と実績』『これだけは伝えたい事』などをどんどんアピールしましょう。とはいえ、こちらもキャッチコピーと同じくお客様目線を重視してください。

重要なのは『お客様側の視点』です。
例えば、あるセールスマンに全く興味のない事を延々と説明されてあなたは最後まで聞く気になりますか?興味の無い事は頭には入らない。それが人間です。まずは『お客が知りたい事』『お客が疑問に思う事』を把握しましょう。特にお金を出す側のお客様は商品やサービスに対して目線が非常に厳しいです。

※こちらに業種ごとの例文を用意しております。参考にして下さい。

チラシに掲載する項目の見本画像(セールスポイント)
掲載例

会社情報

あなたの会社、またはお店の基本情報を宣伝します。問合せ先や所在地、営業日など広告に一般的に記載される内容です。特別な事をする必要はありません。

※こちらに例文を用意しております。参考にして下さい。

チラシに掲載する項目の見本画像(会社情報)
掲載例

写真画像

文章の他にチラシに掲載する素材です。宣伝内容をより相手に伝えやすくするために必須です。文章が人の思考に訴えるとするならば、こちらは人の感覚に訴えるために重要な要素です。それぞれの職種や宣伝内容にあったものを用意してください。


詳しい写真の選び方や撮り方はこちらを参考にしてください。

チラシに掲載する項目の見本画像(写真画像)
掲載例

宣伝効果をさらにアップする項目

ここまでの内容でも十分宣伝のできるチラシが作成できますが、さらにプラスアルファとして、あればさらに宣伝効果の上がるものを以下に紹介いたします。
・あなた自身の自己紹介
・あなたの似顔絵イラスト
・自社、またはお店のキャラクターイラスト
・お店、会社のアクセスマップ

自己紹介

お客様が商品やサービスなどを購入する際に特に気になるポイントはどこだと思いますか?商品の品質や値段も確かに大事ですが、それらと同じようにお客様が気になるポイントがあります。それは

・商品やサービスを提供する側であるあなた自身の情報=『自己紹介』です
何者かわからない人から物を買ったりサービスを受けるのは誰でも不安で抵抗があるのが現実です。あなた自身の情報を開示する事でお客に安心感を与え、同時に商品やサービスに対して興味を持ってもらい購買意欲につなげることができます。

※こちらに例文を用意しております。参考にして下さい。

チラシに掲載する項目の見本画像(自己紹介)
掲載例

似顔絵イラスト

似顔絵イラストは提供する側の『顔』です。相手に安心感を与え、お客様との間にある壁を乗り越えるのに最も効果的です。お客様にとって相手の顔が見えるという事はとても安心できます。そしてそれはお客様の購買意欲にもつながりますし競合他社とも差をつけることができます。最も分りやすくストレートにアピールでき、インパクトもあり、そしてお客様に安心と購買意欲を促進させる

・似顔絵イラストは一番お勧めの素材です。
チラシだけでなくあらゆる宣伝広告に利用できるので是非、似顔絵イラストを持っておくことをお勧めします。

似顔絵イラストの詳しい説明はこちら

チラシに掲載する似顔絵イラストの見本画像
掲載例

キャラクター

自社のマスコットキャラクターや商品イラストなどがあればさらに相手に親近感を与え、広告に簡潔さをプラスし、より分かりやすく読みやすい広告となります。

・キャラクターは広告の案内役です。
文字と写真だけの広告よりも、分りやすく伝える事ができますし、似顔絵と同様にインパクトで競合他社に差を付けることができます。

詳しいキャラクターイラストの説明はこちら

チラシに掲載するキャラクターの見本画像
掲載例

チラシのデザイン・配置(レイアウト)の設定

広告文と素材が揃ったら、次はチラシ全体のイメージを決める色や文字の種類を設定し、それらを配置するレイアウト作業を行います。

イメージカラーの設定

色を使ってチラシ全体のイメージを設定します。色が人に与える印象は各種様々です。チラシ全体に基本となる色を設定しておけば、より簡潔で伝わりやすいチラシとなります。詳しくは以下を参照してください。

主張したい宣伝のタイプで決める

  ……情熱的、積極的な宣伝
 青 ……穏やかで安全な宣伝
ネイビー(濃い青)…真面目で堅い宣伝
 黄 ……元気に軽快な宣伝
 緑 ……落ち着いた知的な宣伝
 橙 ……陽気で明るいく暖かい宣伝
 紫 ……上品、優雅、神秘的な宣伝
ピンク……かわいさ、愛くるしい宣伝
グレー……清潔、大人、まじめな宣伝
■黒■……高級感、重厚、威厳な宣伝
□白□……特にイメージを持たれない純粋な宣伝

■お店や商品、サービスの印象で決める

 赤 ……真剣、やる気、熱い
 青 ……穏やか、清涼感、冷たい
ネイビー(濃い青)…真面目、大人、賢い
 黄 ……元気、やさしい、面白い
 緑 ……安らぎ、知的、健康、安全
 橙 ……明るい、食欲、温かい
 紫 ……上品、神秘、優雅、格式
ピンク……可愛い、幸福、愛情、祝い
グレー……清潔、大人、真面目
■黒■……高級、和風、伝統、厳格
□白□……純粋、平等、安心

基本的にイメージカラーは1色のみ、多くても2色までにしてください。あえて派手なイメージで宣伝したい場合は複数の色を設定しても構いませんが、宣伝として相手に与えるメージを考慮すれば1~2色までがお勧めです。以下の見本を参照してください。

チラシのイメージカラーの見本画像(赤)
赤をイメージカラーにした場合
チラシのイメージカラーの見本画像(青)
青をイメージカラーにした場合

『イメージカラーをどれにしようか迷って選べない。』『色に特にこれといったイメージがない』という方はオーソドックスな『白』にしてください。派手さはありませんが、特に偏った印象を与えず、なおかつ配置しやすい白はお勧めです。


色の印象についてさらに詳しい説明はこちら

書体の設定

色と同じく書体もその種類によって人に与えるイメージは異なります。書体の種類は大きく分けて以下の4つのタイプがあります。

チラシの文章見本画像(ゴシック体)

ゴシック体

スタンダードな書体です。全体的に同じ線の太さで特に癖がなく幅広くオールマイティに使えます。当ホームページの文字もこちらのゴシック体です。書体選びに迷ったらこちらの書体で良いかと思います。
イメージ:清潔。賢い。判りやすい。楽しい。見やすい。

チラシの文章見本画像(丸ゴシック体)

丸ゴシック体

上記のゴシック体の角を丸めた書体。柔らかみがあり温かい雰囲気の書体。こちらも幅広い用途に使用できますが、軽いイメージもあるので冠婚葬祭には控えた方が無難です。
イメージ:やさしい。温かい。温和。安心。親近感。かわいい

チラシの文章見本画像(明朝体)

明朝体

書籍などに使われる書体。日本で幅広く使われています。日本人にはなじみ深く読みやすい書体です。
イメージ:賢い。真面目。大人っぽい。強い。頼れる。上品。優雅。知的。和風。読みやすい。

チラシの文章見本画像(行書体)

行書体

筆で書いたような書体。非常に上品なイメージですが小さくすると見にくい欠点がございますので、ご留意ください。
イメージ:伝統的。賢い。和風。神秘。粋。高貴。冠婚葬祭


・チラシに使用する書体はなるべく、ひとつに統一してください。数種類の書体をひとつの広告に使用するとイメージが散ってしまい、結果読みにくくなったり、宣伝の意図がバラバラになったりします。
・文字列は中央ではなく左に寄せてください。タイトルなどの大見出しなどは自由に配置しても大丈夫ですが、基本的に文章は左から右に(→)に読むので文字列も左に寄せた方がすっきりしますし、読みやすくなります。

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はじめまして。
当方は広告の作り方を判りやすく解説いたします。是非広告制作の参考にしてください。

       
はじめまして。
当方は広告の作り方を判りやすく解説いたします。是非広告制作の参考にしてください。

色の印象についてさらに詳しい説明はこちら

配置(レイアウト)する

最後の行程です。ここまでに用意した文章と素材をチラシに配置してゆきます。基本的に各配置は自由です。配置位置による視線誘導や視覚的効果などデザインの要素は多数あるのですが、最初に触れたように一番の目的は宣伝です。

・広告の目的は宣伝です。デザインの認定試験ではありません
なので自由に配置して下さい。前項で用意した文章や素材があれは宣伝という目的は十分果たせるチラシが作れます。

とはいえ、配置する上で守るべきデザインの法則が2つあります。それが…、

・『余白』※必ず守るべき法則
『揃える』※できれば守ってほしい法則

余白

余白とは文章や素材の間隔の事です。以下のチラシを見比べてください

チラシの制作、デザイン、余白の説明

どちらも掲載している内容は同じです。どちらが見やすいでしょうか?
①のチラシは許す限り宣伝文を詰め込んだ挙句、文字サイズの抑揚をなくし、窮屈で読みにくいチラシになっています。
②のチラシは文字や写真の間にしっかりと余白を取り、視覚的に見やすいチラシになっています。
『隙間があれば文章や写真を入れたい。』これは絶対にやってはいけません。
詰め込めば詰め込むほど読みにくくなり、宣伝効果がみるみる下がってゆきます。

・『文字や写真』は『余白』も含めてひとつです。
余白を作れば必然的に文字や写真が小さくなり、こちらの方が宣伝効果が薄れるんじゃないの?と思われがちですが、そんなことは決してありません。むしろ逆です。余白のない窮屈な配置では内容が密集してしまい各内容が同調して目立たなくなってしまいます。結果、お客様にとっては観にくくて読もうという気持ちを失くしてしまうチラシとなってしまいます。最初は抵抗があるかもしれませんが、この余白を取る。という事を必ず守ってください。

・余白の取り方
以下は余白の基本的な取り方です。参考にしてください

・基本的に余白は文字と同じくらいのサイズを取る

デザイン、余白の説明1

・文章の行間の余白は文字サイズの約半分サイズ

デザイン、余白の説明2

・全体に余白を配置する

デザイン、余白の説明3

・より目立たせたい場合は余白をたっぷり取る

デザイン、余白の説明4
チラシの制作、デザイン、余白の説明5
・余白の見本

揃える

余白の次に大事なのは各項目を揃える事です。こちらは必ずそうしなければならないというわけではございませんが、できれば以下を参考にして配置してみてください。より見やすく判りやすいチラシになると思います。

チラシの制作、デザイン、揃えるの説明
・文章や写真などを縦、横と規則正しく揃えて配置します

その他、配置(レイアウト)の方法

ここから先はさらに配置の詳しい説明です。自由に配置したい、という方は特に参考にする必要はございません。どうしても配置が上手くいかないという方は参考にしてください。

●それぞれの項目を役割ごとに3つのグループに分けてください。
・役割ごとのグループを作り、当てはまる項目を配置する事で、チラシ全体の内容にまとまりができ、より見やすく読みやすい広告となります。それぞれに分けた項目は必ずグループの範囲内に設置してください。

チラシの制作

グループ 1

一番宣伝したい、目立たせたい項目を入れてください。こちらに入れる項目はできるだけひとつに絞ってください。多くても2つまでにしてください。こちらのグループの目的は目立たせる事です。チラシを手にとった人が真っ先に目にする場所だと思ってください。ここにいくつも項目を設定すると情報が散ってしまい目立たせるという効果が消失してしまいます。
文字はなるべく大きく、余白も十分に取ってください。
お勧めの項目:タイトル、キャチコピー、似顔絵イラスト

グループ 2

伝えたい、知ってもらいたい項目を入れてください。グループ1で目立たせ、その流れでグループ2を読んでもらうのが理想なので、できるだけグループ1に近接して配置してください。
お勧めの項目:キャッチコピー、セールスポイント、写真、自己紹介、似顔絵イラスト、キャラクター

グループ 3

最後に目にする場所です。ここまで目を通してくれるということはチラシの内容に興味を与え、理解してもらっている証拠です。ここまでくれば特に特別な事をする必要はありません。最低限の項目を入れればよいでしょう
お勧めの項目:会社情報、写真、自己紹介

最後にまとめ。チラシという広告の本質について

チラシは我々の生活の中でもっとも多く目にする広告です。それこそ星の数ほどのチラシが世にあふれています。そんなチラシを、あなたはこの一週間でどれだけのモノを手にとって見ましたか?手にとらずとも気になったチラシはありましたか?今朝の新聞に折り込みチラシは多数あったと思いますが、どれだけのモノに目がいきましたか?
まず手にとってもらうという事は広告として最初の難関であり、一番大事なポイントです。どれだけお金をかけてプロのデザイン会社に依頼して、おしゃれなチラシを作ってもらっても、お客様に手にとってもらい内容を確認してもらわなければ『広告として』何の意味もありません。

『見てもらう』ということは広告にとって難関です。

いい例はテレビCMです。世のテレビCMは『目立つ』=『見てもらう』を意識したものがとても多いです。某携帯電話会社のCMなどは、かわいいキャラクターと人気タレントを使って、まるでお笑いコントのような展開で見せて宣伝しています。一見、携帯電話とあまり関係のない内容の様に見えますが、それは決して何も考えていないのではなく、他社と差をつけるために、まずは人に目を向けさせるためにかわいいキャラクターと人気タレントを使って『目立つ=見てもらう』という宣伝効果を狙っているのです。

ご自身がチラシを作ろうと思った原点を忘れないでください。凝れば凝るほどおしゃれなデザインに目が行きがちですが、絶対に初心を忘れないでください。